【朝メニュー】
キウィ
ヨーグルト
キウィ
ヨーグルト
【昼メニュー】
自作オニギリ
自作オニギリ
【夜メニュー】
うな重
フカヒレスープ
きんぴらごぼう
実家惣菜
ビール
うな重
フカヒレスープ
きんぴらごぼう
実家惣菜
ビール
ダイエットを終えてからというもの、欲求の赴くままにこってりメニューを要望するようになった。だがそれも仕方ない。旨い物を食いたいのは現代人の本能。加えてもう痩せる必要が無いから心理的な壁も無い。ダイエット終了からほんの三週間ばかりで、僕の体重は既に5kg近く増えていた。安心は暴食を呼び、暴食は脂肪を呼ぶ。こうして僕は擬似的にメタボる。何度でも…。
しかし、目の前に旨そうなうな重があるのに、それを我慢することなんて出来ない。そしてその必要も無い。食ったら殴られるわけでも罰金を取られるわけではないのだから。そんな平和な国・日本。平和万歳。もっと食わせてくれと叫ぶ。平和が危機意識を希薄にし、不測の事態への柔軟性を低くする。こうして僕等はぬるぬると生きていく。死ぬまでずっと…。
ダメだ、こんなんじゃダメだ。このままじゃ僕は変われない。前に進めない。進まなきゃいけない、変わらなきゃいけない。いつまでも同じことをしててどうする?同じ過ちを犯してどうなる?やらなきゃいけないんだ、わかってる、もう僕はわかってる、ずっと前から、とっくの昔に気付いてるじゃないか。今しかない、思い立った今この時にやるんだ。さあ進め、前に行け。この悠久の螺旋を断ち切るんだ…!
「タマゴってうな重の汁に合うよねー♪(・∀・)」
変わるためにはまず体力。たんぱく質満載のうな重・タマゴのダブルなら言うことはない。「腹が減っては戦は出来ぬ」とは、まさしく先人の示した真理だったのだ。
このように、求道者の顔はなかなか前面に出てこない。出たとしても、快楽者としての顔があまりに強すぎるため、すぐに奥に追いやられてしまう。それが平和な日常における凡人のパターンだ。求道者の顔は緊急時、またはテンションが極限まで上がった時にしか現れず、加えて赤子のように脆いもの。ゆえに簡単には変われない。平和であればあるほど快楽の壁は強固だということを、凡人は日常という場面で何度も思い知るだろう。
日常の行動とは、自らの内面そのもの。それは心を写し出す鏡。